こんなお悩みにお答えします。
- 「コールセンターはやめとけ!」と言われる理由を知りたい
- コールセンターの実態が知りたい
- 高待遇だしコールセンターで働きたい!自分は向いている人?
まず結論から。
コールセンターは決して簡単なお仕事ではありません。
駅チカの綺麗なオフィスビルで働けて、服装髪型アクセサリーも自由。
時間の融通も利くしおまけに高時給。
しかし裏を返せば、これくらい高待遇にする必要があるほどきっつい仕事であるのも事実。
これだけ魅力的な条件がそろっているにも関わらず、いつも求人募集が出ているあたりでおおよその実態はお察しいただけるかと思います。
では実際、何がきつくて長続きしないのでしょうか。
また、「やめとけ!」とは言われるものの、全員に当てはまるわけではありません。
もしコールセンターの仕事が自分に向いていた場合、条件としてはこの上ないくらい最高のアルバイトです。
ということで本記事では「実際にコールセンターで働いたことのある経験者がきついと感じた理由」を大公開します。
最後まで記事を読むことで自分がコールセンター向きか不向きかもわかるようになるので、今コールセンターのお仕事を希望している方はぜひ参考にしてみて下さい。
【ストレス】コールセンターを辞める人が多い理由
現実、コールセンターはめちゃくちゃ入れ替わりが激しく、私が在籍していたコールセンターでも毎週のように新人さんが入社していました。
一体皆さんどのような理由で退職してしまうのでしょうか。
- 覚えることが多くてついていけない
- 精神的な負担が大きすぎる
- オペレータは常にモニターで監視されている
- 最初から短期を希望している
- ノルマが達成できない
- 仕事が単調で飽きてしまう
具体的に一つ一つ見ていきましょう。
そもそもコールセンターの仕事内容が分からない!という方は下の記事からどうぞ。
コールセンターの仕事内容と、入社後のメリット・デメリットをまとめた記事になります。
覚えることが多くてついていけない
最初に辞めていく理由がこちらです。
業務内容にもよりますが、お客様からかかってくる電話に対応するタイプの業務だとまず間違いなく覚えることは多いです。
どの会社でも最初は研修期間が設けられており、そこで業務開始までに最低限必要な知識をこれでもかというほど叩き込まれます。
情報漏えいの観点から自宅に持ち帰ることはできないのでその日その場で覚えて帰る他ありません。
この時点で限界に達した人から辞めていきます。
研修室に空席がちらほら出てきますね。
そして研修期間が終わる頃、確認試験があります。
合格点に達しなければ業務を開始することはできないのでここでも何名か辞めていきます。
では試験を突破し着台すればこっちのもの!…かといえばそうでもなく、業務を開始してからも覚えることは山ほどです。
研修で習ったことはあくまで、最低限オペレーターとして必要な知識に過ぎません。
オペレーターは持っているスキルによって、お客様からのお問い合わせに応えられる内容が決まっています。
仮に自分がもともと知っていて回答できそうな案件でも、スキルを持っていなければ応えてはいけないことになっている場合が多いのです。
長い間待たせるくせに、「担当窓口にお繋ぎしてもよろしいですか?」なんてすぐ別のところに案内されるのはその為なんですね。
繋がったオペレーターには対応する知識または対応する権利がなかったのでしょう。
なのでオペレーターは今後さらに上級の案件にも対応できるよう、さらに知識をつけるべく研修室に何度も何度も放り込まれるわけです。
すべてのスキルを獲得するまで、結局これの繰り返し。
最低限の知識だけでもこんなに大変なのに、まだあるの!?と大概の人がこの辺で匙を投げます。
ベテラン勢になると「ある程度覚えきってしまえばあとは繰り返しなので楽」と言いますが、そこに達するまでに辞めてしまう人がほとんどでした。
精神的な負担が大き過ぎる
次に辞めていく理由として多いのがこれでしょう。
結論から言うと、コールセンターのお仕事は想像以上に精神的なダメージをくらいます。
時間をかけず応えなければならないのに、難しいことを聞かれて「あの、えーっと…少々お待ち下さい(保留)」を繰り返し慌てたり。
大概コールセンターって繋がりにくいので、そのせいか最初からお客様がイライラしていたり。
顔が見えないせいか突然頭ごなしに爆切れされたり。
ただ文句をつけたいだけで電話してきていたり。
そして息をつく暇もなく次の電話を取ったらまたよく分からない問い合わせで…の繰り返し。
お問い合わせ内容なんて、ほぼマニュアル外のことを聞かれます。
ただ電話をさばいていればOK!と高を括っていた場合は心が折れるでしょう。
コールセンターのお仕事は気にし過ぎない鈍感力が大切。
お客様から言われたことを真正面から受け止めてしまう人、そしてうまく対応できなかったことをずっと引きずってしまう人だとコールセンターで仕事をすると心がへし折られてしまうかもしれません。
オペレーターは常にモニターで監視されている
個人的に一番ストレスだったのがこれですね。
オペレーターはPCにログインした瞬間から何をしているのか、勤務中ずっと上席者に監視されています。
この席にログインしたオペレーターは今何をしているのか、電話中なのか離席中なのか…というのが上席者のPCに秒単位で表示されるようになっているので、
上席者はそれを勤務中ずーっと見ているんです。
通話内容も全て録音されています。
もちろん品質管理の為で、オペレーターがしっかり対応できているか後でフィードバックするのに必要ではあるんですが…。
とにかく四六時中見張られている感じが息苦しくて精神的にきつかったです。
同じフロアに上司がいる職場でもさすがにここまで監視はされないので比較的自由に働きたい方にとってはかなり辛いかもしれません。
最初から短期を希望している
他の辞める理由とは毛色がちょっと違いますが、コールセンターは時給が良く時間の都合もつきやすいので、あくまで繋ぎの仕事として勤務されている方も多いのが事実です。
多かったのが転職中の方で、スキマ時間に勤務して別のところに就職が決まれば即辞めていく―――という感じでしたね。
就活を早めに終えた大学生も卒業まで時間があるから、ということでさくっと稼ぎにきていました。
これらの方々は初めから自分で期間を決めて勤務しているので長くて数か月で去っていきます。
ノルマが達成できない
発信業務だと期間内に達成しなければならないノルマが課せられます。
一般的に発信業務は受信業務より覚える知識は少ないと言われています。
かつ時給が受信よりも高い傾向にあり成績によってインセンティブがついたりと営業が得意な方なら大幅に稼げますが、
苦手な方にとっては最低限のノルマさえ達成できず苦痛を強いられる可能性も。
お客様からは冷たくあしらわれ(知らない電話番号からかかってくるので当然そうなります)ノルマを達成できない場合は上司から叱責されるので、時給だけで飛びつくとかなり地獄でしょう。
受信業務でも1日○件程度と対応件数の目標を決められている場合があり、それに達しない時は上席者からあれこれ言われて心が病んでしまうことも。
向いていない!と見切りをつけた人からどんどん辞めていきます。
仕事が単調で飽きてしまう
コールセンターの仕事では覚えることが山ほどあることをお伝えしてきましたが、ある程度の期間勤めて知識量が一定数に達するとあとは毎日同じことの繰り返しになってしまいます。
問い合わせ内容に違いはあれど、結局説明することは自社の取り扱いサービスについてのみ。
繰り返しの作業が得意な人には向いているかもしれませんが、新しい仕事に次々挑戦してスキルアップを目指したい人からすればやりがいを感じられずに飽きてしまう可能性があります。
仕事のモチベーションが上がらなければもっとやりがいを感じられる別の仕事に転職を考える人も少なくないでしょう。
コールセンターに向いている人・不向きな人の特徴
辞めていく人が多いコールセンターですが、何年も働き続けている人も実際たくさんいます。
「コールセンターに向いている人・向いていない人」の特徴をそれぞれざっくりまとめたので見ていきましょう。
コールセンターに向いている人
まずは向いている人から。
- 覚えるのが苦じゃない
- 電話対応に慣れている
- 気持ちの切り替えが早い
- 人の話を聞くのが好き
- 臨機応変な対応ができる
- ノルマ達成にやりがいを感じる
コールセンターは人と話すお仕事なので、大前提として「会話をすることが好き」な人は向いている傾向にあります。
その際オペレーターは業務上どうしてもお客様から強い言葉を浴びせられがち。
コールセンターで働く上でクレーム対応は避けて通れません。
たとえ厳しい意見を受けたとしても、気持ちの切り替えをすぐにできて後に引きずらない人はコールセンター向きの性格です。
コールセンターに不向きな人
逆にコールセンターに向いていない人がこちら。
- 単調な仕事が苦手
- 人と話すのがあまり好きではない
- 強い言葉を受けたりミスをすると引きずってしまう
- 電話対応しつつのパソコン入力が苦手
そもそも対面でも人と話すことに苦手意識がある人はやめておきましょう。
コールセンターは非対面の電話対応です。
対面の時より間違いなく強い言葉を浴びせられる率が高いです。
心無い言葉を引きずり、対応中に心が苦しくなって泣いてしまっても、誰も助けてくれないし電話はノンストップでかかってきます。
待遇のいいコールセンターですが、待遇だけに飛びついて精神的に疲弊してしまったら元も子もありません。
【最後に】コールセンターは得られるスキルも多い!【無駄のない仕事】
いかがでしたか?コールセンターの仕事に興味があり、これから応募してみよう!と考えていた方にとってはブラックな内容だったかもしれませんが……。
この記事は事実を赤裸々に書いたつもりです。
しかしながら、どの仕事にも言えますが人には向き不向きがあります。
そしてコールセンターと一括りにしても、入社した会社の業務内容によっても違いがあります。
例えば覚える業務内容にしても、もともと自分が得意としている分野に飛び込めば覚えるのも苦痛ではないかもしれないし、
クレームに関しても取り扱うサービス内容によってはあまり無い場合もあります(逆にほぼクレームのみの場合も)。
幸いコールセンターはたくさん求人が出ているので、自分の得意分野を活かせそうな会社を見つけるのもそう難しくはありません。
また、コールセンターの仕事では電話応対のマナーや敬語の使い方を身に付けることもできます。
「きつい」「もう無理」「底辺の仕事」などネガティブなイメージが多いコールセンターですが、働いて得ることのできるスキルは他へ転職しても使える有能なスキルです。
もっと言うと、コールセンターで働くことで精神的に打たれ強くもなります。
どの仕事においても、多かれ少なかれ理不尽な強い言葉を受けてしまうことはあるでしょう。
その際、コールセンターの経験があると
ってなことにもなります。
始めてみると意外にも「自分にはこの仕事向いているんだなあ」と感じることもあるので、興味がある方は一度挑戦してみてはいかがでしょうか。
コールセンターは決して底辺の仕事ではないし、働いて無駄な仕事ではありませんよ!
それでは今回はこの辺で。
最後までお付き合いございました!