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【FF7】ティファがクラウドの「幼馴染」と紹介されるのはなぜか【考察】

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この記事ではFAINAL FANTASYⅦ REMAKE及び関連作品のネタバレを含みます。FFⅦ作品全てにおいて未プレイの方はご注意願います。

クラウドとティファは本当に幼馴染だった?

早速ネタバレから入りますが、ティファとクラウドはいわゆる一般的に想像されるような幼馴染の関係ではありません。

原作をプレイした方ならご存知の通り、幼少期2人は同郷でご近所同士ではあったけれど、一度も遊んだことがなかったという衝撃の事実が終盤で明かされます。

幼少時代、実はそこまで話したことがない2人

幼少期のティファはニブルヘイムのアイドル的存在で人気者でしたが、一方のクラウドはみんなの輪の中に入っていくことが苦手でいつも一人ぼっち。

ティファの取り巻きの男の子達からは疎ましく思われていたのです。

 

そんな中、クラウドとティファがニブル山の橋から落下する事故が起きてしまいます。

Ruka
Ruka
ニブル山の向こうには死者の国があるという言い伝えを信じ、母親を病気で失い悲しみに暮れた幼いティファはその言葉にすがって母親に会いに行こうとしてしまったんですね、、、

クラウドは膝を擦りむいただけでしたが、ティファは7日間意識不明になり、そのことでクラウドだけが村の大人たちから責められました。

 

無力さを痛感したクラウドは英雄セフィロスのようなソルジャーになることを決意。

ティファを守れる強い男になれば、ティファも、村のみんなも自分を認めてくれると思ったのです。

 

その後、クラウドはティファを給水塔に呼び出してソルジャー宣言。

対してティファは「ソルジャーになって、私がピンチの時には助けに来てね」とクラウドと約束します。

実はこの約束が2人とって最初の共通の思い出です。

補足説明

このように原作では全然遊んでいなかった2人ですが、2021年に発売されたティファの過去を描いた以下の小説「Traces of Two Pasts」では給水塔で約束する以前にもクラウドとティファには交流があったと設定に補足が加えられました。

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かつては家が隣同士で自然と行き来があり一緒に遊んでいたものの、少しずつ遊ばなくなりニブル山の転落事故が決定打で疎遠になった、と。

おそらくは原作での「給水塔の約束」の唐突さを緩和させるためでしょう。

クラウドとティファの関係は幼馴染と呼べるのか

ティファのキャラクター紹介ではクラウドの幼馴染というキーワードが付いていること多く、原作ではティファ本人も幼馴染であることを自ら言ったりクラウドのことをよく知っているキャラとして物語が進行していきます。

ただ、プレイヤーとしては2周目プレイ以降だとティファの発言に違和感を覚えるのも事実。

Ruka
Ruka
え、ティファって実際あまりクラウドのこと知らなかったよね?っていう、、、

 

ではなぜティファはクラウドの幼馴染として紹介されるのでしょうか。

また、なぜ本人も真実が明かされるまでは「クラウドの幼馴染」と思い込んでしまっていたのでしょうか。

 

そもそもの「幼馴染」の意味を調べてみると。

幼い頃から仲が良い人、あるいは物心ついたときからの顔馴染みなどを意味する表現。

引用元⇒weblio辞書

子供のころに親しくしていたこと。また、その人。

引用元⇒goo辞書

Traces of Two Pasts」で追記された現在は幼馴染ともギリ呼べるのかもしれませんが、、、。

とはいえ、クラウドとティファの場合は一般的な漫画で使用される幼馴染設定とは性質が異なる気がします。

ティファはなぜクラウドと幼馴染だと記憶していたのか

では、クラウドとの思い出が驚くほど少ない大人になったティファが「クラウドの幼馴染だった」と思い込んでいたのはなぜなのか考察していきたいと思います。

給水塔の思い出が美し過ぎた


クラウドとの思い出が少ないティファにとって、クラウドと給水塔で交した約束はとてもインパクトがあったのではないでしょうか。

この約束をきっかけにティファはクラウドのことを好きになり、村を出て行ってからも新聞を読んでクラウドが活躍していないかチェックするようになりました。

 

「ね、約束しない?」
「あのね、クラウドが有名になって その時、私が困ってたら……」
「クラウド、私を助けに来てね」

「私がピンチのときに ヒーローがあらわれて助けてくれるの」
「一度くらいは経験したいじゃない?」

 

この約束の内容から察するに、ティファには守られたい願望があるように感じます。

更には原作でも「クラウド助けて!」とクラウドに助けを求めたり「大丈夫って言って?」などまず先にクラウドを頼ることがとても多く、クラウド(自分を守ってくれる人)を心のより所にしている印象を受けます。

わりと自分一人で解決しようとするエアリスとの対比なのでしょうか。

 

頼りになる人がいることで安心感を得るタイプのティファにとって、給水塔の約束はよほど嬉しかっただろうし印象に残ったのだと考えます。

幼い頃なら大人になった今よりもっと精神的に幼いし、お姫様願望は更に強かったとも推測できますね。

 

そんな中ニブルヘイム事件が起き、ティファは天涯孤独の身に。

ミッドガルの七番街スラムではBARを経営し、住民からも大人気なティファではありますが―――……そうは言っても彼女はまだ20歳。

まだまだ地元や友達、親が恋しくなる年頃、、、

でも、たった1人でやっていかなければならない。

アバランチのメンバーはいますが、幼い頃の自分を知る人間が誰もいないという辛さは酷なもの。

 

そんな時、ついにソルジャーとなった(実際にはなってませんでしたが)クラウドと再会します。

ティファの喜びが爆発したのは想像に固くありません。

故郷もなくなり孤独になっていたティファの前に、同郷の人間が現れたのです。しかもそれは、かつて自分を守ってくれると約束したヒーローなんです。

 

それによって美しかった約束の記憶はさらに強く美化され、逆に約束以降の全然仲良くなかった記憶は薄れた。

だからクラウドの真実が明かされるまではティファ自身も「クラウドとは昔から仲の良い幼馴染だった」という存在しない過去を無意識のうちに自分の中に生み出してしまったのかもしれません。

 

ティファは故郷を失ってから現在にいたるまでの背景が原作でほとんど描かれないので「その間何を思っていたのか」を考察することが非常に困難です。

これまで長く経緯が謎だったティファの過去は、「Traces of Two Pasts」にて描かれています。

ただ、描かれているのはあくまでニブルヘイム事件からミッドガルでセブンスヘブンを経営するようになるまでの経緯であり、その間クラウドのことをどう想っていたのかという描写は一切ないので現在も推測の域は出ません。

 

約束後からクラウドを意識し始めそれからずっとクラウドを想っていたというのなら、なぜ好きな人が属する神羅にテロをしかけようとしたのか謎です。

神羅憎しで好きな人よりも復讐心が勝っていたとか、多忙なあまり再会するまでクラウドのことはすっかり忘れていた(長年音信不通でそもそも生きてるかどうかも不明ですし)―――とかなら納得なのですが。

 

ティファがクラウドのことを本当にずっと好きだったのか?という疑問についてはこちらの記事で考察しているので併せてどうぞ。

【FF7】ティファは本当にクラウドが好きなのか【考察】本サイトではアフィリエイト広告を利用して商品を紹介している場合があります 本記事では『FINAL FANTASY VII ...

 

個人的には、女一人で生きていく為にクラウドのことはしばらく忘れて(というか死んでるかもなので期待せず)生活していたところ、駅前で倒れているクラウドと再会して気持ちが爆発しちゃったのかなあと思っています。

Ruka
Ruka
リメイクでも正直水増しクエストで無理矢理ゲームボリュームUPさせずに、ティファの過去深堀イベントとか入れてほしかったなあ

 

ティファって見た目には開発の並々ならぬ気合いを感じるものの(作品出るたび顔が違う)、それ以外は全然ゲーム内で描写されず、設定も希薄でちぐはぐになっている印象です。

ヒロインの一人なはずなのに、、、なんか話がそれましたね。次行きましょう。

ネタバレ防止

もう1つはメタ的な見方ですが、単純にクラウドの真実をネタバレしてしまう可能性があるから「幼馴染」と紹介せざるを得ないのでは?とも考えられます。

 

序盤、元ソルジャークラス1stとして登場したクラウドが、後半で実はソルジャーの夢に敗れたただの一般兵だったという衝撃の事実が明かされます。

まさか主人公が夢見て田舎を飛び出したもののそれは叶わず、挫折を経験してしかもそれを恥じるあまり疑似人格を形成していた!なんて展開を誰が想像したでしょう。

Ruka
Ruka
初めてこの事実を知った時の驚きは凄まじいものでした

プレイヤーは物語中盤までクラウドが元ソルジャーであることに疑う余地もなかったはずです。

まさかまさかの展開でした。

 

この盛大な種明かしは物語の後半で明かす為、それまでプレイヤーにはミスリードを誘っておく必要があります。

その要素の1つが「幼馴染のティファ」なのでしょう。

 

幼少期に仲が良く、かつクラウドことをよく知っているであろうティファと給水塔でソルジャーになる宣言と約束を交わしていたというシーンをプレイヤーに見せることで、

「なるほど、クラウドは子供の頃の夢を叶えてソルジャーになったんだ」とプレイヤーに思い込ませることができます。

この刷り込みを成功させる為に、ティファは真実が明らかになるまで「クラウドのことをよく知る人物」でなければならなかったのです。

要するに、クラウドとティファは過去の記憶を共有していると我々プレイヤーに思わせることが大事だったんですね。

リメイクシリーズの修正点

当時ネタバレ防止の為に必要な幼馴染設定ではあったものの、原作発売から20年以上たった今では「クラウドがソルジャーではなかった」という事実は、それこそエアリスが途中退場する事実と同じくらいすでに知っている人が多いです。

リメイクから入った新規ファンの方ならともかく、原作をプレイした者からすると特別な新鮮さはもうありません。

 

実は幼馴染と呼べる関係ではなかったことを知ってから原作を再プレイすると、ティファの行動や言動には違和感を覚えます。

小説まで読み込むヘビーユーザーならともかく、ゲームのみのライトユーザーからすれば今まで仲良くなかった相手にどうして突然「ピンチの時は助けに来てね!」なんて約束をさせたのか疑問を感じるところでしょう。

 

一応小説の補足を入れれば、ティファ自身も給水塔に呼び出される前からクラウドのことは無自覚に意識している設定にはなっています。

そうでなければ全然仲良くもない相手から夜中急に呼び出されるなんてトキメキどころかただのホラーだし、自ら約束まで持ち出すなんて唐突が過ぎるんですよ

 

そんなライトユーザーの違和感をなくすために、リメイクシリーズではティファとクラウドの関係性にいくつか修正が入るようになりました。

❶幼馴染でなく、同郷の友達


原作では積極的に「幼馴染」と発言していたティファですが、リメイクでは自分で「クラウドの幼馴染」と言うことはなく、同郷の友達と幼馴染よりも曖昧な表現を使っています。

あいかわらずキャラクター紹介では「幼馴染」表記ですが、ゲーム内で幼馴染と発言するのはクラウドの過去を知らないアバランチのメンバーくらいでティファ自身はその言葉を使いません。

 

ネタバレを知ったプレイヤーからは「幼馴染詐欺!」と言われてしまった過去を踏まえて、当人はあえて幼馴染という表現を避けているように感じました。

❷クラウドの方がティファたちを無視していた設定を追加

先にも述べましたが、幼少期のクラウドくんには友達がいませんでした。

自分から声はかけられないけど本当は一緒に遊びたくてティファ達の周りをウロウロしていたものの、

取り巻きの男の子達から疎ましく思われ結果仲間はずれに合うという主人公の過去としては救いようのない悲惨っぷりを見せつけています。

 

原作では中心人物であるティファが仲間はずれを止めさせるようなシーンは特になかったので、見方によれば「ティファもクラウドの仲間はずれに加担している」ようにも見えてしまっていました。

言ってもまだ子供なので、ティファもハブりに加担していたというよりは常に自分の周囲に人が集まってきていたがゆえに枠の外にいる子(クラウド)のことまで気が回らなかったのかあと思うのですが。

あとはお母さんが亡くなってすぐだったので精神的に余裕がなかったとかも考えられます。

 

そういったマイナスイメージを抱かせないために、リメイクではティファ自らクラウドに対し積極的に声を掛けて遊びに誘っていたものの、実はクラウドの方がティファたちを無視していたという設定に変更されました。

これによりティファは以前からクラウドを気にかけていたことになり、「最低限の接点はある」ということで彼女の過去小説を読まないユーザーに対しても給水塔の約束の「あまりの唐突さ」を緩和させたように感じました。

Ruka
Ruka
「ティファも仲間はずれに加担していた?」という見え方も払拭されました
補足説明

しかし、「クラウドの方が無視していた設定」には同時期に発売された2冊の公式書籍で互いに矛盾が生じています。

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ティファ過去小説の「Traces of Two Pasts」ではティファの声掛けにクラウドの方が無視していた設定です。

リメイク本編をプレイしてユーザーがゲーム内で見た内容と相違はありません。

「私と年の近い子が四人いて、全員男の子だったの。よく一緒に遊んでいたから親たちは私たちのことを四人組って呼んでた。それがお茶会のメンバー」

「ん?男の四人とティファなら五人組じゃないの?」

「男の子のうちのひとりがクラウド。誘っても断られるか、そんなのまだいい方で、たいていは無視。それが原因で喧嘩が始まることが何度もあって。変人。危険人物」

引用元⇒電子版FINAL FANTASY Ⅶ REMAKE Traces of Two Pastsより

 

が、もう1冊の「アルティマニアプラス」で発表されたト書きによれば。

楽しそうなティファとその周囲を取り巻いている少年A、B、C(全員8歳)。カメラはクラウドの視線を表している(クラウドは映らない)。クラウドは自宅を出て、ティファの家の前でたむろしている楽しげな4人を視界の隅にとらえながら村の入り口の橋へ向かう。行き先に特別な用事があるわけではない。ティファがクラウド(カメラ)に気づく。勢いよく立ち上がり――

ティファ(8歳)「クラウド!」

他の少年たちが唖然とする中、駆け寄ってくるティファ。

ティファ(8歳)「また無視した!」(怒ったふりで)

(以上はクラウドの”無意識”が瞬時に改変した記憶。実際は、ティファはクラウドに気づかなかった)

引用元⇒電子版FINAL FANTASY Ⅶ REMAKE MATERIAL ULTIMANIA Plus P121より

アルティマニアプラス」では、実際はクラウドが無視していたのではなく、ティファの方がクラウドに気づかなかった設定であると書かれています。

リメイクのゲーム上ではクラウドが無視してたように見えただろうけど、実は違うよ!どちらかというと原作に近い設定のままだよ!ってト書きが説明してるんですね。

Ruka
Ruka
2冊で設定が違うけど、、、ねえ、結局どっち???

 

ジェノバ細胞下に置かれているクラウドが自分の都合がいい方に事実と異なる記憶の改変をしてしまうのは仕方ないのですが、「自分たちが声掛けしてもクラウドの方が無視した」と話しているのはティファです。

時系列的にまだ精神世界を覗いていないタイミングなので、この点についてはティファ自身も記憶が曖昧になっていると思う他ありません。

 

この辺りはおそらく精神世界イベントで深堀されて設定が統一されるはずですので、続報を待ちたいと思います。

まとめ

ティファが幼い頃からクラウドの幼馴染であると思い込んでいた理由をまとめてみると、

  1. 給水塔の約束が鮮烈で、それ以前の記憶が薄れてしまい真実に触れるまで記憶違いを起こしていた
  2. ネタバレ防止のために「幼馴染」設定が必要だった

の2つが考えられます。

Ruka
Ruka
個人的にはメタ的思考ですが後者が濃厚かなと

 

「幼馴染」はプレイヤーをミスリードに誘うためには致し方ない表現方法なのでしょう。

原作だとネタバレを知ってからでは不自然に感じてしまう場面がありますが、リメイクシリーズでは最終的に「実は幼馴染の関係ではなかった」と明かされてもそこまで違和感を覚えない程度には修正を入れてきています。

今後もそれは続くと推測できますね。

リメイクシリーズはストーリーの根幹は原作から変わらない(らしい)とは言ってるものの、まもなく発売される続編リバースではすでに原作にはない展開が用意されており(ザックス生存など)、どう着地するか皆目見当がつかないので

もはや何でもあり状態です。

Ruka
Ruka
ふろしき広げ過ぎて回収しきれるのかな?という不安も、、、

 

またリバースが発売されて新しい事実が判明次第追記していきますね。

それではここまでお付き合いいただきありがとうございました!

 

 

 

 

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