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この記事では魔法騎士レイアースの原作、アニメその他関連作品のネタバレを含みます。未読の方で結末を知りたくない方はご注意下さい。
最近のアニメは原作を忠実にアニメ化してくれますが、90年代のアニメはオリジナルストーリーが展開されることも多く、レイアースも類に違わず原作とアニメでは数々違うところがありました。
そこで今回は、原作とアニメ版での違いを徹底比較してみたいと思います!
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【レイアース】原作とアニメの違いは?
レイアースの原作は全6巻ですが、ストーリーの進行がとにかくめちゃくちゃ早いです。
- 光たちが東京タワーで出会い、
- セフィーロに召喚され、
- クレフの指示を受けて
- 魔法を覚えつつ魔神を3体蘇らせて
- ザガートとエメロード姫を倒す
までで前半3巻です。
プレセアやフェリオは登場キャラの中でも有名かつ人気ですが、彼らも実は原作だと序盤に出てきたきりでそれ以降は2部まで登場しません。
このハイスピードで進んでいった原作をより膨らませたものがアニメ版になるので、原作とアニメではかなりの違いがあります。
【違い1】アニメオリジナルキャラクターの登場
レイアースにも原作には登場しない、イノーバ、デボネア、ノヴァなどのアニメオリジナルキャラクター、セフィーロの村の人々などが存在します。
イノーバは1部にザガートの側近として登場するキャラで、その正体はエメロード姫がザガートに贈った聖獣でした。
デボネアは柱を失ったことでセフィーロの人々が抱いた恐怖などの負の感情から生まれた存在で、2部のラスボスです。
声優はなんと女優の高畑淳子さん!その声を聞いてるだけでなんだか強そうです。
ノヴァは光と同じ顔をしており、同じ炎系の魔法を使用します。
彼女の正体は光がセフィーロに残した怒りや後悔などの負の感情から生まれた、もう一人の光とも呼べる存在であり、光の心の影。
光とデボネアのことが大好きで、それ以外のものはみんな嫌い。
そのため光には異常なまでの執着心を持ち、独占欲から光が大事に思っているものや好きなものへは激しい憎悪の感情をみせるなど、いわゆるヤンデレちゃんキャラです。
原作だと魔神を甦らせザガートを倒すこと以外に必要のない場所には立ち入らないしセフィーロの一般市民とも交流はありません。
それは魔法騎士の役目が守護者としての役割を果たせなくなった『柱』を討ち取るために呼ばれた存在だからです。
しかし、何も知らない市民からすれば魔法騎士は柱を殺害した大罪人。
そういった役割からもエメロード姫の関係者意外と触れ合わないのは当然だった、と作中で風が言っています。
が、アニメ版では普通にセフィーロの村へ立ち寄り、村人が出てきます。
エメロード姫亡き後は一般市民たちも魔法騎士と同じ城を居住地にするんですが…光たち、村人に顔見られてて後で面倒なことにならないのかなあ?って思います。
逆恨みとかされない?大丈夫?とか心配でしたがそんな様子はアニメでは描かれませんでした。よかった。
【違い2】クレフが石化する
セフィーロで最高位の魔法使いであるクレフなんですが、なんとアニメでは第1話から早々に
ザガートの魔法によって石化させられてしまいます……。
正直この展開を見た時は
という疑問が沸きました。
推測でしかないですが、この辺はあくまでほら!ザガートめっちゃ怖いでしょ!ヤバいやつでしょ!鬼の強さだからね!っていう印象を視聴者に与えるための演出だったのかと。
原作ではモコナを通じて魔法騎士たちに魔法を授けていました。
アニメでも石化させられましたが、魔法騎士たちと意思疎通はできるようになっています。
【違い3】原作の生存キャラが死亡する
原作では最後まで生存したプレセア、イーグルがアニメでは残念ながら死亡します。
原作のプレセアはエテルナの泉で試練を終えた魔法騎士たちにエスクード製の武器を創り、授けました。
2部ではお城の中で仲間たちと共に魔法騎士たちを見守っています。
アニメではエスクードを手にした魔法騎士たちがプレセアの館に戻ったところ、アスコットの襲撃によって館の天井の下敷きになり、武器を創り終えた直後に命を落とします。
そのため2部にはプレセアの双子の妹シエラという見た目そっくり(というかそのもの)なキャラが登場。
アニメの序盤ではエメロード姫が自分たちの戦いに巻き込んでしまい命を落とした者の復活を祈ってくれたことで亡くなったプレセアが復活したとされていました。
しかし、実はいくら『柱』といえども死者を生き返らせることは不可能だったのです。
真実はプレセアが自分のせいで亡くなってしまったとアスコットや魔法騎士たちが自分を責めてしまうことがないよう、妹シエラがプレセアを名乗っていたのです。
彼女は姉の様にエスクードから武器を創ることはできませんでしたが、失った武器を復活させることは可能であり、折れてしまった光の剣を復活させたのがシエラでした。
原作のイーグルは重い病に侵されつつ、セフィーロの柱になるべく光と柱の試練を受けました。
しかし新たな柱が光に決定した時に『柱の資格がないもの』として消滅するはずでしたが、光やランティスの強い意志を受けたモコナが柱への道を再度開き、無事生還することができました。
最終回でも無事生存。セフィーロに滞在し病気療養中です。
アニメでは病気で命を落とすより戦士として散るという思いから、病気に体を蝕まれながらもランティスを助けるためにFTOに乗り単騎で出撃し、ノヴァの魔神レガリアVS魔法騎士の戦いに介入します。
そしてランティス救出後にデボネアの怒りを受け、すでにボロボロになっていたFTOと共に爆散し、ランティスに光を託して死亡します。
【違い4】フェリオの設定
原作では風の機転から「沈黙の森の出口まで案内するから護衛してほしい」と取引を持ちかけられ3人に同行しましたが、アニメでは自ら護衛を志願します。
―――が、ザガート一派かもしれず信用できないということで拒否されますw
そして、勝手に魔法騎士の後を尾行するストーカーみたいな奴になっちゃうことに。
フェリオが実は王族であることがのちに判明する時、
原作が隠してるつもりはなく、自分にとって王子なんて立場は面倒なだけで誰にも話すつもりはなかった
なのに対し、アニメでは
『柱』となったエメロード姫の負担にならないよう実の弟の記憶は全て消してほしいと自ら頼み、その後記憶を失った状態で旅芸人の一座に拾われたという、自分が王子であることは忘れている設定に変更されています。
そしてエメロード姫の魔力が弱まったことで封印が解け、過去の記憶を思い出します。
アニメでは沈黙の森で風と共闘したことで打ち解け合い、最後にはエメロード姫からもらった通信機能付きオーブを風に渡します。
原作だとピアス型のリングでしたね(しかもこれは最終回で風ちゃんが左手の薬指にはめてるやつ!)。
グッズ化しやすいようにピアスからオーブに変更されたのではないでしょうか。
当時は魔法聖声オーブという商品名で玩具化されました。
ちなみに原作だと風はしばらく「フェリオさん」と呼んでいますが、アニメだと一発目から「フェリオ」と彼だけ呼び捨てにします(笑)
他のキャラには原作通り「光さん、海さん」なんですけどね。
原作では沈黙の森を抜けてから2部まで登場しないフェリオですが、アニメでは比較的よく登場します。
アニメは原作よりも風ちゃんがフェリオのことを想う場面が多く(イノーバが化けていた女性に嫉妬したりする)、少女漫画らしく2人の原作にはないラブストーリーも多めです。
このカップルが好きな人には嬉しい追加ストーリーなのではないでしょうか。
【違い5】アルシオーネが2部まで登場
原作ではエテルナの泉で魔法騎士たちに敗北したのち、ザガートの手によって消されてしまいます。
同じザガート一派だったカルディナ、アスコット、ラファーガはその後も登場しますが、アルシオーネはこれ以降原作でも名前がチラッと出るだけで一切登場しません。
正直レイアース史上最も報われないキャラだと思われます!
しかし、アニメではザガートに消されたわけではなく水の牢屋に閉じ込められているという設定に変更されています。
アスコットをそそのかして牢屋から脱出し、何度も魔法騎士の前に現れますが毎回敗北します。
その後、2部でデボネアに拾われる形で再登場するアルシオーネさん。
原作のアルシオーネはザガートを愛しているから魔法騎士たちを殺そうと何度も戦いを挑んできたわけですが、
結局ザガートはエメロード姫を愛していて、彼女のために魔法騎士と戦っていたことをアルシオーネは知らないまま消されてしまったんですよね。
アニメではザガートのことで心を閉ざしていましたが、シエラの報われないとわかっていてもクレフを愛する気持ちに心を開き、最後は改心します。
最終的には自分が生き残ることよりも魔法騎士にデボネアを倒してほしいという思いから彼女は自らの消滅を選んだのですが、
やっぱり原作でもアニメでも悲しい運命のキャラだったなあと思います。
【違い6】『柱』に選ばれる方法が『道』ではなく『証』に変更
原作だと『柱』になるには誰よりも強い心の持ち主が『柱への道』を通って『試練』を受けるという設定でした。
全ての鍵を握っていたのはモコナであり、柱になる資格を有する者が現れた時にその者たちの前でモコナは『道』を開き、試練を受けさせました。
光とイーグルがその該当者でしたね。
一方アニメでは『柱への道』という概念はなく、柱の資格を持つ者だけが触れられる『柱の証』というアイテムに変更されました。
エメロード姫の冠こそがその柱の証であり、これは次の柱になる者が近くに現れた時その者に相応しい形へと姿を変えるというアイテム。
今はその有資格者がいないのでエメロード姫が有していたころのままの姿をしています。
『柱の証』は城内で厳重に保管されており、強い魔法に守られているので柱への資格がない者は部屋に入ることすらできません。
この設定変更に伴い、ランティスが城の外に何度も足を運んでいる理由が「『柱への道』を探して破壊する」から「セフィーロの人々の救出」に変更されました。
【違い7】イーグルの設定と侵攻の目的が異なる
原作はイーグルがセフィーロに攻撃することもないですし魔法騎士と戦うこともありませんが(最初にイーグルと魔法騎士が遭遇した時あいさつ代わりにFTOで出撃しますが、ランティスに阻止されます。)、
アニメだと
オートザムがセフィーロ城に総攻撃をしかけてくるのでもうこれでもかってくらいバッチバチに戦います。
原作のイーグルは、セフィーロを傷つけるつもりはありませんでした。
自分が最終的に永遠に眠り続ける病に侵されていることから、セフィーロの人々を隣国へ移住させ、自分だけが『柱』となってそこへ残り、自分と共に悲劇が繰り返されるセフィーロの歴史を終わらせようとしていたのです。
これが原作におけるイーグルのセフィーロ侵攻の目的でした。
しかし原作では死なないが永遠に眠り続けるという病気だったのに対し、
アニメでは喀血しており、余命いくばくもない深刻な病気に設定が変更されていました。
それゆえ原作とは侵攻の目的も異なっており、精神エネルギーの枯渇で瀕死の危機にさらされているオートザムを救うため『柱システム』を狙っている
という設定になりました(オートザムの危機も原作の「環境汚染の深刻化」から「精神エネルギーの使い過ぎ」に変更)。
友であるランティスを死なせたくないという気持ちの強かった原作のイーグルですが、アニメのイーグルは「オートザムを救いたい」というただその一心でセフィーロに侵攻します。
しかし、やっぱりいいキャラなので生きていてほしかったなあと思うのが個人的な感想です。
イーグルファンのみなさん、この結末どう思われますか?
【違い8】海はクレフが好き
原作の海は誰かに好意を抱いている設定はありません。しかし、アニメでは
海はクレフに好意を持っています。
アニメでも相変わらずアスコットは海が好きだし、海自身には言えていませんがカルディナなどには「自分は海が好きだ!だから守りたい!」みたいなことも言っています。
……が、海はクレフが好きなので海のために一生懸命頑張るアスコットがなんていうかとっても健気で切ない……!!
原作では海がアスコットの気持ちに気付けば彼の恋も成就しそうな想像の余地がありましたが、アニメは最終回で海がクレフに告白しかけます。
ギリギリ飲み込んだって感じで言葉にはしませんでしたが。
しかもそれにクレフは「ありがとう」と。
アニメのアスコット、告白しても海に振られそうです。
でも彼は「たとえこの想いが海に届かなくても、海が好きだという気持ちだけで僕は幸せだから」みたいなことを言うんですよ。
きっともう海の気持ちが誰に向いているのか気付いているんでしょうね。
それでも海を大切に想うアスコットの気持ちに胸を打たれます。
原作では全てを終えた後に東京とセフィーロを自由に行き来できるようになっていましたが、アニメではどうやら行き来できない設定になっています。
だから結局誰かの恋がそこで成就しても、もう二度と会うことはできないんですね。
仮に海がクレフと想いが通じ合ってもそこからはどうすることもできないし、アスコットの想いも海には届きません。
風とフェリオも、光とランティスもそうですね。
原作より切ないです。原作は最後どのカップルもいい感じで終わるので。
【違い9】モコナの正体が明かされないまま
原作でモコナは『地球』や『セフィーロ』を始めとしたこの世の全てを創り出した創造主であるという衝撃の事実が判明しました。
初めに創った『地球』で絶え間なく争う人間に失望した結果、たった一人の意志がこの世の全てを決める世界『セフィーロ』を創ったのです。
しかしアニメ版ではその正体は明かされず、
ただの白くてふわふわな謎の生き物
として終わりましたw
これに伴い、原作では柱のいないセフィーロに光たちを召喚したのは創造主・モコナでしたが、アニメ版では光たち自身の強い思いという設定に変更されました。
ということは、
アニメ版ではセフィーロと東京は行き来できなくはなってしまいましたが、強く願えば光たちがいずれまたセフィーロに行く可能性もゼロではない
とも考えられるのではないでしょうか。
あんなに大好きな人たちのために戦ったのに、戦いを終えたらもう会えないなんてちょっと悲しいですから…。
原作の大団円ハッピーエンドを見てしまうとどうしてももう一度セフィーロに行けたらいいね!って思ってしまいます。
最後に
ということで本記事ではレイアースの原作とアニメ版の違いを比較してみました。
90年代のアニメは比べると面白いくらい違いがあるんですよね。
2部に至ってはほぼ原作と内容が違っています。
原作の2部にはアニメ版のデボネアのようなラスボス的存在は登場しません。
原作は「セフィーロの平和のための犠牲である『柱』制度は必要なのか」がストーリーのメインでしたが、アニメではそれプラス「人々が自分たちの負の感情に打ち勝つ」こともテーマに盛り込まれていました。
負の感情が具現化したものがデボネアとノヴァであり、それらを倒すことで人々は真の平和を取り戻すことができました。
大きくストーリーの変わった2部ですが、実はこちらの脚本は原作と同じCLAMPのストーリー担当である大川七瀬さんが担当されています。
ということはアニメの2部も完全オリジナルストーリーという訳ではなく、
シナリオの大きく変わったもう一つの原作とも言えるのではないでしょうか。
ストーリーは違えど、どちらも心に刺さる深い物語でした。
原作の2部はバトルシーンが少ないのでより映えるのはアニメの方ですね。
アニメと原作どちらがより好みか、見比べてみるのも楽しいですよ!
それではこの辺で( ´ ▽ ` )ノ最後までお付き合いありがとうございました!