会社勤めをしていると、「あ~もうこの会社今すぐ辞めたいなあ~」なんて考えたことのある方は多いのではないでしょうか。
でも、今すぐ辞められない最大の理由として
お給料の問題があげられますよね。
転職先がすでに決まっている場合ならいいのですが、失業状態になってしまう場合は再就職先が決まるまで実質無収入になってしまいます。
無収入は今後の生活に不安を覚えるので、なかなか退職に踏み切れない方も多いのかもしれません。
でも、会社は辞めたい。とりあえず一度リセットして新しい職場を見つけたい!
そんな働く意思のある退職者の方に向けて、国から就職先が決まるまでの一定期間お金を頂ける制度があるのはご存知でしょうか。
いわゆる失業保険、というものですね。
要するに最低限のお金は給付するので無収入になることはありません。安心して再就職に取り組みましょう!っていうことなんですが、新卒の方やこれから初めての転職を考えている方にとっては
「一体どこでどんな手続きをすればお金がもらえるの?」
と分からないことが多く不安になると思います。
私も最初の会社を退職する直前までは具体的には申請の仕方を知らず、辞める直前で自力で調べて苦労した経験があります…。
そこでこの記事では、退職後に失業保険を受け取る為に必要な条件と、その書類についてご紹介していきます。
失業保険を受け取る為に必要な条件
失業保険を受け取る手続きは、必要書類を持って自らハローワーク(公共職業安定所/職安とも呼ばれます)に行くことから始まります。
退職して待っていれば給付が始まるわけではないのでご注意を!手続きが遅れれば遅れるだけ給付も後に延びるので、書類がそろえばすぐにハローワークへ向かいましょう。
ただし、退職後にハローワークへ行ったからといって全員が失業保険を受け取れるわけではありません!受給には一定の条件を満たす必要があります。
- 離職日以前の2年間に被保険者期間が12ヶ月以上ある。(会社都合の離職者は6ヶ月)
- 本人に働く意思がある。
- 積極的に求職活動を行っている(行う予定)。
あくまでこの失業保険は、働く意思のある人をサポートする為の制度です。
なのでケガや病気でしばらく働けない方や、家庭の事情で就職を希望していない方は残念ながら受給することができません。
また、退職後にアルバイトで一定額以上稼いでいる方も生活が成り立っているとみなされ受給できないので、就職活動と並行してアルバイトを考えている方は注意して下さい。
失業保険を受け取るまでの期間は?
給付金は条件を満たせばすぐに受け取れるわけではありません。
大まかな流れは後述しますが、ハローワークに申請してからは最低でも7日間の待機期間が設けられています。
ここからが重要ですが、自己都合で会社を退職された方の場合はその後に「3ヵ月の給付制限期間」があることに注意して下さい。文字通りこの3ヵ月間は給付金を受け取ることができないのです。
これを知っていれば退職前に事前準備もできるかと思いますが、知らないと「えっ…3ヵ月無給ですか!?」ってなります。かなり地獄です。
退職には「会社都合退職」と「自己都合退職」とがあり、ほとんどの一般的な退職理由は自己都合に当たります。
自ら希望して退職された場合は自己都合扱いになり、自分の意思に反して退職を余儀なくされた場合だと会社都合扱いとなります。
自己都合退職と会社都合退職の違いについてはエンジャパンさんのサイトが分かりやすいと思うので参考にどうぞ。
参考⇒自己都合退職、会社都合退職の違い|知らぬは損?それぞれの退職メリット・デメリットとは?| en転職
失業保険を受け取る為に必要な持ち物
ハローワークは土日祝を除く8時30分~17時15分まで空いていますが、混み合っていることが多く待ち時間も長いです。
一度でさくっとスムーズに手続きを進める為に、必要な持ち物はチェックしておきたいところ。
ちなみに給付手続き可能なハローワークは最寄りではなく、住民票の住所を管轄するハローワークになりますので合わせてご注意下さいね。
当日必要な持ち物は以下のものになります。
- 離職票1、離職票2
- 雇用保険被保険者証
- 本人確認書類
- 印鑑
- 預金通帳
- 写真2枚
離職票1、離職票2
2枚の離職票は退職後に元勤務先の会社から郵送されるか、もしくは受け取りに行きます。
離職票「2」の方には「離職の日以前の賃金支払状況」や「離職理由」などが記載されており、それぞれ失業保険の受給額や給付日数に影響を及ぼす重要なもの。
記載に誤りがないか確認しておきましょう。
雇用保険被保険者証
この書類は雇用保険に加入していたことを証明する為のものです。
退職まで会社が預かっている場合と、就職後すぐ本人に渡している場合とがあります(私はすぐ渡されていました)。どちらか分からない場合は会社に確認してみるといいですね。
雇用保険被保険者証には「被保険者番号、被保険者氏名、生年月日、交付年月」が記載されています。場合によっては申請には不要としているハローワークもあるようですが、念の為に持参していくことをオススメします。
本人確認書類
本人確認書類としては、「運転免許証、マイナンバーカード」などの本人であることが認められる顔写真付きの官公署発行の書類を持参します。
2016年1月からは離職票1にマイナンバーの記載が必要になりました。
そのため、マイナンバーカードがない場合はマイナンバーの分かる通知カードやマイナンバー記載の住民票も合わせて持参すると安心でしょう。
印鑑
印鑑は本人名義のもの。シャチハタは以外なら基本的に大丈夫です。
各種必要な書類に押印する時以外にも、書類の内容に誤りがあった場合は訂正印としても使用するので忘れずに持っていきましょう。
預金通帳
失業保険は銀行振り込みで受け取る形になるので、預金通帳は必ず本人名義のものでなければいけません。
会社員時代に給与を受け取っていた銀行口座で問題ないかと思いますが、インターネットバンクや外資系金融機関など、一部の自治体によっては対象外になっている可能性があるので注意が必要です。
写真2枚
写真は給付に必要な書類に添付されます。サイズが「縦3cm×横2.5cm」の正面上半身で撮影した写真を2枚持参して下さい。
原則として3ヵ月以内に撮影した最近の写真のみ有効です。
古い証明写真しかない場合は近くの証明写真撮影機で写真を用意しておきましょう。
申請後にハローワークで入手する書類
必要な条件を満たし、書類を提出した後はハローワークの職員さんの指示に従っていればOKです。
無事に申請が完了すると次の2点が受け取れます。
- 求職申込書
- ハローワークカード
求職申込書
ハローワークに求職の意思を示す為に必要な書類です。失業保険は就職したい人をサポートする為のものなので、受給するにはこの求職申込書を提出して求職の意思を証明しなくてはならないんですね。
「就職したいです!」と言うだけでは、残念ながら確実な証明にはなりません。
具体的には「希望する職種・職業や就業形態、仕事内容や収入、勤務地」などの再就職先の希望を記入していきます。
この記入内容はハローワークのデータベースに登録され、今後の就職活動に使用されることになりますので間違っても適当には書かない方がいいです。
分からない場合は無理して記入せず、窓口の職員の方と相談する形をとりましょう。
ハローワークカード
ハローワークカードは求人検索、職業相談、各種手続きなどハローワークを利用する際に必要なカードです。
このカードはハローワークで求人検索をする時に受付に提示するので紛失しないようご注意下さい。
失業保険を受け取るまでの流れ
手続き完了後、銀行口座に失業保険が支払われるまでの流れをざっくり説明します。
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STEP1*雇用保険説明会に参加する*最初の手続きの時にハローワークの窓口で「○月○日に雇用保険説明会が行われるので参加して下さい」と説明を受けるはずなので、日にち・時間・場所を確認して必ず参加します。
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STEP2*必要書類を受け取る*説明会に参加すると「求職活動計画書」が交付され、今後はこの計画書を軸として求職活動を行います。さらにここで失業保険の認定を受ける為に必要な「雇用保険受給資格者証」「失業認定申告書」がもらえます。
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STEP3*第一回失業認定日を迎える*説明会からしばらくすると第一回失業認定日があるのでハローワークに向かいます。そこで「失業状態であること」が認められれば数日後に給付金が振り込まれます。
※会社を自己都合で退職した場合は3ヵ月間の給付制限期間があります。この期間は失業保険は振り込まれません。 -
STEP4*今後は求職活動と認定日の繰り返し*第一回認定日以降は求職活動を複数回行い、次の認定日にハローワークへ行ってまた失業状態が認められれば給付金が振り込まれる、の繰り返しとなります。
最後に
会社を退職していざ転職活動をしようにも、お金の不安はつきまとってしまうもの。
事実私も、退職してからは預金通帳とにらめっこを繰り返す毎日でした。仕事してた頃は辛くて死にそうだったけど、毎月安定して振り込まれる給料って大事だったんだなあ…と身を持って体験しましたね。
ですが、失業保険が振り込まれるようになるとその不安は解消されます。もちろん今まで通りの給与満額が振り込まれるわけではないですが、それでもお金が振り込まれる安心感って半端じゃないです(ガチ)
失業保険は受け取るまでに時間がかかるのでなるべく早めに手続きに行きましょう!スムーズに手続きを終えて、快適に転職活動を開始して下さいね♪
ではでは、Rukaでした!